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私の手
私の足
私の身体
私の顔
私の頭
では、今これを動かしているのは誰なのだろうか?
頭でこれを考えているのは確かに私だ。
だが、身体は今私の意志など全く無視して動き続ける。
ほら、声には出さずに表情は笑う。
ほら、足は地を踏み、手は剣を振るう。
剣は人を切り裂いた。
血が舞う。
肉など骨などそこにないように容易く、私の持つ真っ黒な剣は人を二つに分けた。
今日も私の手は、私の剣は人を殺した。
それが、定宮朝子、中学三年の私の現実。
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