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朝が来る。
本当に寝れたのかも分からない、もっさりとした頭の中のまま私は身体を起こす。
寝ようが寝まいが身体のコンディション的には問題ない。
私には呪うべき異端の能力があって、その一端として、回復能力がある。
体力回復もほぼ自動で行われるから。
制服に着替えてから、リビングに下りる。
父はもう家を出ていて、母に挨拶をして、一緒にパンを食べる。
マーガリンの挟まれたロールパン。
私は断然パン食派で、出来ることなら毎朝クリームパンがいい。
母がつけていたテレビのニュース。
無残にも真っ二つに裂かれた殺人事件を朝から流していた。
お母さん、あのね。
あなたの目の前にいる娘は殺人鬼なんだよ。
だから、その話を私にはふらないでね。
「能力者、怖いわよね。母さんが若い頃にはそんなのいなかったのに、世界はどうなってしまうのかしらね。」
「さあ。」
私は短く話を切り、リビングを出た。
何が問題かって?
その現れた能力者達より、私の方が強すぎて、誰も私を殺せないことだよ。
夜の私も無差別に人を殺してる訳じゃなくて、その能力者達と戦ってる。
その能力者達が相手にならないから、私は今もこうして壊れ続ける。
一人だけいたか、私と戦える人。
でも、あの人はただ時間を稼ぐだけ。
今度お願いしてみようかな。
私を殺してって。
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