ある日~ヘドロ

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そんなマサルの情報になんの疑いもなく信じる三人は目の色を変えて辺りを見回し始め 泥まみれと言うかヘドロまみれで物色してる 今の時代では考えられない光景だ そんな土手も彼らが自由に踏み入れる場所ではない そこの近くには小さな造船所があり 造船所の人は子供達が土手に入って来ると危ないから注意をする 当たり前の事だが彼らにはとても鬱陶しいオヤジ達だ なのであまり長居は出来ないし常に警戒しながらの物色だ 頃合いを見てマサルが拾ったバケツにボールや瓶がいっぱいになると 「そろそろ帰るぞ」と皆に声をかけるが だいたい決まって近所の『シゲオ』がまだ大丈夫だよと マサルに反抗する シゲオはマサルより一つ年下の生意気で負けず嫌いな奴だ でもシゲオはマサルには何をしても敵わない 五分五分なのは取っ組み合いの喧嘩くらいだ だからシゲオはマサルの事は頭も良くていろんな遊びも上手い兄貴的存在に思っている マサルにしてみたら厄介な奴かもしれないが そのシゲオにも弟が居て四人組の最後の一人『ヤスシ』だ ヤスシはシゲオとは性格が正反対なおとなしい奴だ 一言でいうとマジメな性格だ
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