むっちゃんとしゅう

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「離せ…部下に教えてやらなきゃいけないこと沢山あんだから」 「だってぇ…ムゥが足りないんだけど」 「お前なぁ…俺は仕事忙しいんだ!自分でしてろよ」 「え~…」 「えーじゃない!離せよシュウ」 「…ムゥ~?」 「はぁ…」 この男 俺の腰に抱き着いているシュウこと柊志(しゅうじ)は俺の兄貴でありながら大企業の会長兼社長だ 俺は表に滅多に口外出来ない職業の公安だ 口外出来ないのは捜査内容で過激なテロやらを相手して仕事することが多い。 取り調べなんかは地獄だと思え 聞き出すプロなんだからな? 「ムゥちゃん…六輝(むつき)~」 ムゥちゃんこと俺の名は六輝 こいつは柊志 まんまだろ?(笑) 「どったの?」 「忙しいんだ、あっちに行っててくれ」 ベリッと無理矢理腰から離れさせ俺はパソコンに向かった その時電話が鳴り響く 「はい」 『百目鬼さん!』 「お?宮川か」 『データ見ました?』 「あぁ…」 俺は携帯を耳と肩で挟みパソコンをいじる 「ムゥ?」 するするとちょっかいを出すものだから怒り心頭 ゴツンと一発食らわしたら泣いた 「うぇ…ムゥちゃんひどい」 「酷くあるか馬鹿」 『えっ?馬鹿…』 「えっ?あ…違う!お前じゃない、兄貴だ兄貴」 『えっ?お兄さんいるんすか?』 「あぁ…このデータからは…」 それから色々と説明し資料を作成していく 「さて…あれ?」 見渡す限り部屋からは柊志が居なくなっていた 「シュウ?居ないのか」 家中を探すが居なくて…どこかに出かけたんだなと思い部屋に戻りスーツに着替えた 「いかなきゃな…」 テーブルに置き手紙を残し仕事場へ向かった 「お待たせ」 「依然と黙秘してます」 「ったく…早く口を割らせろって言っただろうが」 「すみません…」 その後は俺の必殺地獄の取り調べにより犯人はあっさり口を割り事件解決! すんなり終わり家へ帰る途中 カツン…カツン…と足音が聞こえ振り返るが誰もおらずまた歩きだした したらカツン…カツン…と再度聞こえ全力疾走して自宅へと着いた 「はっ…はぁっ…はぁっ」 -いったい誰だ? 「あら?六輝ちゃんお帰りなさい」 「母さん…ただいま、今帰り?」 「えぇ…今日も忙しかったわぁ」 「お疲れ様」
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