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頭が、痛い…
なんか、トラックにでも引かれた見たいだ…
目を開けると見知らぬ少女が一瞬嬉しそうな顔をし、次の瞬間には恐怖に悲鳴をあげた。
ったく、頭痛いは顔見て悲鳴あげられるは、最悪な寝起きだ…
そこでようやく、鏡に映った異様な姿に気付く。
それは白髪で顔の形は俺だった。
異様なのは目だった。
片方は黒。これは普通。
もう片方は全体が黒、そして縦に細くのびた瞳は真紅に輝いていた…。
「誰、これ…?」
思わず尋ねると、少女は怪訝な表情をした。
「鏡、見た事無いの?」
「いや、そうじゃなくて、前見た時には黒髪で普通の黒い目だったから…」
そして、そっちを見ると、また悲鳴が上がる。
「とりあえず、包帯やら布やらある?」
そう聞くと、きょとんとしながら投げてくれた。
俺はそれを例の目を隠すように巻いた。
「これで大丈夫?」
そう聞くと、恐る恐るだが頷いてくれた。
名前はクリスというらしい。
そして話を聞くと、彼女が外で倒れていた俺を介抱してくれていたらしい。
そして名前なんか思い出せなかった俺は、「クラウン」と名乗った…。
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