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こうなってくると、この世界がどう変わったのか知りたくなってきた。
今まで以上に自由に情報収集できるのなら、それに越したことはないんだし。
それに、こっちにだってスクープはあるだろう。どうせ戻れないんだったら、楽しむとしますかね。
漸く茂みを抜けると、遠くの方に街が見えてきた。森が生気に溢れていたり、街が発展しているのを見る限り、此処は俺の知る頃より進んだ時代らしい。
のんびりと歩きながら、景色をカメラに収める。写らないと分かっていても、撮ってしまうのが俺といいますか、
どうもそうせずにはいられない。
「ガァァァアアア!!!!」
そこで、けたたましい咆哮が轟く。
ビリビリと、空気が震えているのが肌に伝わる。
怒っている。人より感情に敏感に出来ているからか、聞いただけで分かった。
こういうのは、ハイスの領分だ。
「ハイス」
「オー?」
何だ何だと影から顔を覗かせたハイスは、咆哮を耳に捕らえるや否や駆け出した。
地につく長い腕で重心を前に傾け、体を前へ前へと押し出しながら駆けていく。
いつか言ったように、ハイスは怒りのイドだ。いつか殺してやろうかと思ったほど頭に来たとき、彼が生まれた。
お陰で俺は殺人犯にならずに済みましたとさ。
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