1人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
「かおるちゃんお疲れ。今日はもう閉めましょうか」
のりこママはさっさと閉店の準備を始めた。
「今日は三人…平日だからこんなものかしらね」
ママはため息混じりにつぶやいた。
「うちがもっと営業かけてみるから…もぅ少し頑張ろう?」
のりこママ…ママと言っても23歳。
まわりのお店が無くなっていく中、なんとかやっていけてるのはママの人気のおかげ。
「明日はママの誕生日だから、イッパイお祝いに来てくれますよ!」
「でも明日も平日、水曜日だから、みんな来にくいかなぁと思ってねぇ…」
チョット天然入ってて、オットリタイプ。でも優しくて、二つ年上のママを尊敬してる。
「ママのファン多いから、誕生日ウィーク忙しくなるよ!」
「…そうなるといいよねぇ」
二人でお店の掃除を始めた時だった。
ガチャ
まだ店の鍵をかけてなかった。
「あっ…お客さん今夜は…」
入ってきたのは、高校生?童顔の男が一人…
「ごめんなさい!今夜はもう閉めようかと」
「スズメさん!?雀さんじゃない!!久しぶり!!入って!」
最初のコメントを投稿しよう!