第二説「空から見る世界」

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・・・鳥の鳴き声が聞こえる、障子から日差しが入ってくる。 「朝か・・・」 「あら、起きたのね。さっそくで悪いけど、はい」 霊夢から何か色々書かれたメモを貰った。 「・・・なんのメモですか?」 「おつかいよ。ここに泊まる以上少しは働いてもらわないとね。」 「なるほど。ここに書いてある場所に行ってこれらを買ってくるんですね。」 文弥は地図を指してから品物の周囲をぐるっと指でなぞった。 「そういうこと。道中に妖怪と会ったりしてもつるんじゃだめよ。あなたは今分かる限りではただの人間なんだから。」 「霊夢さんは行かないんですか?」 「私は忙しいのよ。神社の前を掃除したり、倉庫の整理をしたり、お茶を飲んだりで。」 最後はともかく他にすることがあるんだなと納得し、文弥はおつかいを承諾した。 「うーん・・・この道であってるんだよな・・・?」 神社を出てから数分。文弥は示された地図通りに歩いてるものの、いっこうに人里に辿り着けないでいた。 「霊夢さん間違えたのかなぁ?さすがにそれはないと思うけど・・・」 「ん?なんだ、人間か?珍しいな!」 背後から元気な声が聞こえた。文弥は声のする方向に振り向いた。 (氷の羽の妖精?・・・と・・・もう一匹は緑の妖精?) 「どうした?道に迷ったのか?」 氷の妖精は楽しそうに話しかけてきた。 「えっと・・・人里に行きたいんだけど・・・」 「人里か?それならあっちだぞ!」 氷の妖精が指を指した方角は、自分が神社から歩いてきた方角だ。 「違うよチルノちゃん。人里はあっちだよ。」 隣にいたもう一匹の緑の妖精が逆の方角を指す。 「あれ、そうだっけ?まぁ大ちゃんが言うならそうなのかな?」 (大ちゃん?とにかくそっちの子の言う方が正しそうだな・・・地図も同じ方角を指してるし) 「教えてくれてありがとう。」 「いえ、道中気を付けて。」 「感謝しろよー!」 二匹の妖精に別れを告げ、文弥は地図通りに進んでいった。
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