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午後10時
良い子はもう寝ている時間
誰もいない丘の上で、アルルは一人、星を見ていた
視界が全て空でうまり、まるでプラネタリウムに来ているかのよう
「……綺麗だな」
月と星が、優しく辺りを照らす
プリンプタウンの星は、あまりにも向こうの星に似ていて
アルルは、自分があの世界に戻れたような、そんな気分になる
そんなわけ、ないのに
期待してしまう自分がいる
でも
どんなにそれを望んでも
丘から見えるのは、プリンプタウン
あの街では、ない
ふと、アルルはまた空を見上げる
目の前で落ちていく、星
流れ星だ
叶うはずがないのに、願ってしまうのは何故?
アルルは今日も星に、お願いをする
《また、みんなに会えますように》
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