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「全くむちゃくちゃばかりだな。アイツそっくりだな」
「父の事はいいです。……改めてお久しぶりです」
光は後藤を慕っている。父の幼なじみと言う事実から彼に頭が上がらない。
光は後藤に近づく。
「だけどなんで私をEDUTに誘ったんですか?」
光が帰国した理由は後藤が握っていた。
今から二年前、アメリカの親戚の家で暮らしていた光に後藤からの連絡が入った。
―――EDUTへ入隊をと。
「お前さん、昔から負けん気と活発さは誰より強いだろ。だからさ」
「はい。困ってる人ほっとけないんです!」
光は誘いに素直に従い、アメリカ支部の訓練所で二年間を過ごした。
「お前さんみたいな奴って中々世の中居ないだろ。俺の知る限りお前さんはいつかEDUTに来るって思ったしな」
「ええ。父によく言われたんです。“誰かの笑顔を愛し、それを守れ”と」
「お姉さーん!」
兄を呼びに行った少女が兄を連れて戻って来た。
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