第2話 真実と運命。《前編》

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※ その日、千尋はあり得ない物を拾ってきた妹に絶句した。 千尋が先日退治した蛾の死骸。 しかも妹は学校に持っていきクラスに自慢した。 「そんなもんなんで拾ってきたんだよ!!」 「自慢くらいいいでしょ!」 馬鹿馬鹿しい喧嘩だと二人共認めている。 「自分の手柄みたく自慢するなっ」 「千尋君、お春ちゃん」 二人の喧嘩は光の一言で試合中断した。 「光ちゃん。どしたの?」 「あの蛾、やっぱり怪鳥と関係あったよ。しかも宇宙人によるテロかもしれないの」 「そうか………」 「………宇宙人とか化け物が出てくるのはなんでかな?」 春はうつむく。 去年くらいから宇宙人や化け物、地球外の知的生命体や未確認生命体が日本各地に出没している。 日本だけではなく世界中全てに。 地球の環境破壊による頂上現象や地球外知的生命体との接触から始まった。 それが西暦20XX年の地球である。
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