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「里見さん?」
「光ちゃん、久し振りね」
中年女性・里見京子は光の父の古い仲。
彼女は光が振り返った先にいた。
「お久しぶりです!!」
光は里見の方に駆け寄る。
「戻ってきたのね。元気そうで良かったわ」
「里見さん、重役の仕事は大丈夫ですか?各地を飛び回っているでしょ」
里見は大企業の重役。その為、夫と世界を飛び回る。
「子供たちと休みを過ごしたくて、一度帰国したの。夫は休みを取れなくて残念だけど」
「そうだったんですか」
「光ちゃんも何故帰国したの?」
「あ、私は頼まれて帰国したんです。父の幼なじみに」
「あら、何を?」
「それは…
光が話し始めたその時だった。
――――ドドドドッドドドドッ―――
地鳴りが聴こえてくる。
「何!?」
「どうしたのかしら?」
光も里見も地鳴りの理由が読めなかった。
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