レンタロイド

「１」

「「おかえり!!どこ行ってたの？」

「あ…ああ。ただいま!!ちょっと野暮用だよ。」

「ふーん。もうすぐご飯だよ。」

「うん。ありがとう。」

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テクノロジーの進化と言うのは実に目まぐるしい。

遂に技術は、こんなモノを創れるまでに発達した。

20年前には空想、映画の中の話だった物が今では当たり前のものとして世の中に溢れかえっている。

化石燃料の世界一斉廃止に伴って産まれた酸素自動車は、今では空を走っているし、工場では栄養素の分子を原料に、野菜、食肉などの生鮮食を日々の需要の分だけ作る。

そして、アミノ酸と水とを組み合わせて創られたモノ。

レンタロイド。

レンタル業界の究極系とうたわれるレンタロイド。

用途は様々。借りた人の自由で、基本的には2泊3日。

「で、決まりましたか？」

そんなことをボーっと考えていたら、店員のおじさんが話しかけてきた。