魔法を推理しろ

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霧ね。まぁ出たとこで関係ないでしょ。ここは田舎でもなけりゃ、今の世の中にはGPSなんつーのもある。 「ねぇ。あんた。最近、ここら辺で物騒な噂聞かないかい?」 おばちゃんは、焼き鳥を焼き上げて、一息ついてるおやっさんに尋ねた。 おやっさんは物騒なぁと言いながらも煙草に火をつける。お客さんの前でとは一瞬思ったがもう客は俺しか残ってなかった。 「そーだな。物騒な話ね。何故か行方不明になるやつが多いとは聞くな。鬼隠しにあったとかな」 「そうよ。それよ!お客さんに聞いたことがあったわ。だから、あんた。早く帰りなさいよ」 お、鬼隠しだって。霧なんかよりにこの街に似合わない言葉はないよ。いなくなるなら、夜逃げに、ヤクザだ。 でも、行方不明者がここ最近、多く出てることは知っている。普通は警察に届け出を出すが、稀にうちみたいなとこにも話は舞い込むわけだ。 「あんたとこにも、話をいってるんだろう。調べる方がいなくなってしまったらどうしようもないだろ」 そうだ、ミイラ取りがミイラになってしまったら仕方がないな。
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