第二話 アダルティ・セブンティーン

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ドンッ!! カオリの脳内ナレーションは衝撃で強制終了を迎えた。 浮かれすぎ、前方不注意で身長の高い男性と衝突したのだ。 双方は大きな尻餅を付いて、カオリはDVDの袋を落としてしまった。 「いたぁ……あっ、ごめんなさい!」 「…ったく気いつけてくれよな!」 カオリを睨むと、男も落としたレンタルバッグを拾って外へ出た。 カオリは思わずもう一度謝ったが、去っていく男の背中からは怒りが伝わっていた。 「やっちゃったなぁ……まあでもついに見られるし良いや!」 気を取り直し、家までスキップで帰ったカオリ! しかし、この先起こる悪夢をまだ彼女は知るよしも無かった。 5:18 p.m カオリの部屋。 ついに時は来た! ウキウキこの上ない今時分。 自分の部屋のパソコン(バイト代で買った)にセットする……この瞬間の為に生きていると感じるくらいの至福の時だった。 パソコンは舌を出すようにトレイを開き、カオリはTSUYAYAの袋をカバンから取り出し、ディスクをセットした。 ディスクがパソコンの中に飲み込まれ、ブゥーンという音を上げる。 カオリは固唾を飲んで再生するのを待っていた。 ついに始まる! そして再生された!
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