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刺身盛り、たこわさ、チャンジャ、
だし巻き卵、ほっけ、軟骨揚げ、豚トロチャーハン。
いろんなものをつまみに生ビール三杯目に突入。
すると源司がやっと本題を話し始めた。
「…奈緒がさ。」
「うん」
「……すんげー男に口説かれてる。」
「うん」
「………」
「………」
「………え?」
「えじゃねぇだろ!
焦るだろ!」
「だって奈緒がモテてるのは
昔っからじゃねぇかよ」
「バカ野郎!よく考えても見ろ!
もう子供じゃねぇんだぞ!
23、いやもうすぐ24だ。
酒も普通に飲める歳だし、
相手は俺らよりもずっと大人の奴ばっかりだ!
奈緒はお人好しすぎるし、
男どもの下心なんかわかっちゃいねぇ!
誘われたら“わぁー!楽しみですー!”
とか言って勝手に大人数の食事会だと
思い込んでついて行って、
実際二人きりで酒飲まされてあああああぁぁぁぁ!!!!!」
「うるせぇ!
よくそんだけ一気に喋ったな!」
「なんでそんなに冷静なんだよ?
お前、奈緒のこと好きなんだろ?」
「好きじゃねぇよ!
愛してんだよ!」
「俺だって愛してるよ!
お前よりもっとな!」
「バカ言えぇぇぇ!!!!!
俺の方がな!何度も何度も愛は伝えてるんだよ!!!
でも伝わらねぇぇぇ!!!!!」
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