車上の猫

6/14
前へ
/36ページ
次へ
「そうだ! 確かあれが……」 確認したばかりの鍵を開けて家の中へ。 再び出て来た時には、手にお椀を持っていた。 「さぁ…… あんたの好きな猫まんまよ」 前方へ回り込み、中身が見えるように手を伸ばす。 莉奈の行動が気になったのか、猫まんまの匂いを嗅ぎ付けたのか…… 白毛に茶色と黒のブチ模様、少し肥え気味の猫の目が初めて動く。 「やったぁ!」莉奈は心の中で叫び、猫が目で追い掛けるのを確認しながら、車から離れた場所へお椀を置く。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加