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カツカツカツ…
季節は6月初旬。昼間は暑く、夜は過ごしやすい陽気だった。
そして時刻は夜の8時を回って、辺りは少し暗くなっていた。
ひとけもない場所で1人の男が歩いていた。
「こんな所でなにしている?」
「お前に関係ないだろ。なんならお前からでもいいんだぜ、裕太?」
裕「いや、やめてくれよ。俺は今でもお前を信じ…」
「そんなきれい事はやめろ!!」
榊原裕太(サカキバラ ユウタ)が言い終わる前に胸ぐらを掴んで叫んだ。
「いくらお前でもいざとなったら許さねえからな。」
そう言ってどこかへ歩き出した。
裕「お前がなんと言おうが構わねえ!!俺はいつでも戻って来てくるのを待ってるからな…遥斗。」
裕太は歩いていく男…遥斗に言った。
遥斗と呼ばれた男は振り向くことなく前へ進んで行った。
そして、遥斗…橘遥斗(タチバナ ハルト)はこの物語の主人公である。
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