俺たちの最悪の出会い

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桜の見える校庭出会いの季節。 べたかもしれないけど私は好きだった。 今日から私こと、桐島 美琴(きりしま みこと)は この桜ヶ丘高校に入学します。  「ドキドキするなぁ。」 新しい生活の始まりに胸がはやるのがわかる。 クラスはもう発表されたから、後は教室に行くだけ。 友達ができるといいなぁ。なんて考えながら、校庭から校舎に向かう。 右も左もわからずキョロキョロしていると、 “ドンッッ” 思わずしりもちをついてしまう。 一瞬なにが起こったのかわからなかったが、どうやら誰かと ぶつかってしまったらしい。 私がボーっとしてたからだ!! 急いで立ち上がって謝罪する。 「あのっすいま、、『チッ』」 おもいっきり舌打ちされた。ショックだ。 少し泣きそうになるのを我慢して相手の顔を見る。 ぶつかった相手は男子で黒髪のキリッとした目が特徴的だった。 きっと誰が見てもイケメンと言うだろう。 実際周りにはたくさんの女子がいる。 「なんだお前。」 声をかけられてビクッとするのが自分でもわかった。 「あ、、、あ、、、あのっごめんなさーーーーい!!!!」 耐えられなくなって思わず走りだす。 女子からとんでくる『なんなのあの子。』という 痛いことばを無視して人目の無い所をただ目指して走った。        その時相手がどんなことを考えていたかも知らずに これが私(俺)とあの人(あいつ)の最悪の出会いだった。
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