僕達のはじまりの日

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僕の名前は、音田 ひなき。 都内の男子校に通う、高校2年生。 僕には、<彼氏>がいる…。 誰にも、理解されないかもしれないけど、好きになった人が、ただ、男の人だった…ってだけのこと…。 嫌がられるかも…と思いながら、告白したら、月宮君は、僕の気持ちに答えてくれたんだ。 一見、クールで無愛想だけど、僕には、すごく優しい月宮君…。 いつも、図書室で、静かに、本を読んでる月宮君…。 1年生の時、二学期の始めに、転校してきた月宮君は、最初、すごく冷たくて、話しかけても、何も話してくれなかった。 だけど、園芸部で、図書室前の中庭に花壇を作っていた時、月宮君が、それまでは、僕からしか話さなかったのに、始めて、僕に、話しかけてくれた。 「なぁ…ひなき…。 鼻に、土がついてるぞ!!」 窓を開け、そう言って、クスッと笑った月宮君を見て、僕は、一瞬で、心を奪われてしまったんだ。
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