ー落ちこぼれー

2/9
前へ
/113ページ
次へ
 「‥‥なさい‥‥‥お‥い‥」 誰だ、気持ち良く寝ていたのに‥、俺はそう思いながらゆっくり目を開ける 眩しい‥、そうだ、俺は屋上で寝てたんだっけか、俺が完全に目を開けた時、目の前にあったのは赤いファイルだった    「痛ぇ‥何しやがる!!」 「何しやがるじゃないわよ!!何回呼んだと思っているのよ、”グレイブ”!!」 そう呼んだのは俺の担任こと”リオ・ライア”、赤く長い髪を靡かせ、黒いスーツに身を包んだその姿はまさに女教師、正直面倒だ ちなみに”グレイブ”とは俺の事、本名は”グレイブ・ザ・クラウン”、道化師の墓という意味だ、黒い髪に赤い眼、紺色のブレザーと灰色のズボンを着ている  皆とは違う、一人だけ浮いた存在、滑稽だ リ「貴方授業サボって何寝てるのよ!?」 グ「授業なんか必要ねぇよ、魔力の無い”落ちこぼれ”の俺にはよ‥」 落ちこぼれ‥通常なら魔力はどんな人でも持っているもの、しかし俺には無い、だから落ちこぼれ 生徒からも教師からも馬鹿にされ除外される存在、まあ、例外はいるけどな‥ リ「それでも学生の仕事は勉強なの!!」 グ「必要ないってんだろ、俺は”マスター”が此処に行けと言っているから来た、それだけだ」 ”マスター”とはギルドマスターの事、ギルドは簡単に説明すれば何でも屋だ、マスターには借りがあるから取り敢えず従っている、ただそれだけた
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

156人が本棚に入れています
本棚に追加