桜がまうころに

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今日は、彼女が俺の部屋を訪れた。 俺には、彼女が誰だかわからない。 なつかしい気もするが、そうでもない気がする…… 彼女は、俺を見ると微笑んだ。 俺は、力なく微笑み返した。 彼女は、俺の身の回りの世話をしてくれた。 どうやら、入院生活に必要な物を持ってきた事はわかった。 部屋の棚に、彼女がそれらを片付けているとこを、一通り見ると 俺はまた視線を桜に向けていた。 あの桜だけが今の俺の理解者だと思っていた……
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