桜がまうころに

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女は、何も言わない俺を見て、悲しそうな顔をしていた。 何が悲しいのか俺にはわからない。 でもその顔は、俺を切なくさせていた。 女は俺を抱きしめた。 悲しみの顔は、より悲しさが増していた。 俺のやせた体にショックを隠せないようだ。 女の悲しみを見て、俺の体は、勝手に女の頭を撫でていた……
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