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担任の木村、通称キムが教室に入ってくる。いつものおちゃらけた様子とはうってかわって青白い顔をしていた。
「えー、もう知っている者も多いようだが、つい先程、田中の遺体が見つかった。」
突然の、ってえ?
田中?私、田中。
あれ?私死んで、え?
あ、さっき飛び下りたのかな?
無意識のうちに?
すごいなぁ私ったらー
教室の話したことも無いような子が泣いてる、うれしいなぁーあははは。
「美貴が自殺なんてするはずが無いじゃないですか!!」
私の名前は美貴ではない、優樹だ。
父が樹のように大切な人を優しく包み込める人間になって欲しいという意味を込めて優樹である。
「まだ自殺だと決まった訳ではないだろう。他殺かもしれないし事故かもしれないし・・・」
他殺と言うワードにどよめく教室。生徒達の不安を煽らないように、と職員会議で注意でもされていたのだろうかしまった、と顔に書いてある。
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