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つまりは、姓がたまたま同じで出席番号が私の一つ前の田中美貴が遺体で発見されたと言うことらしい。やっとこさ状況把握。 「出席番号順に警察の方が話を聞きたいそうだ、浅田から順番に第一講義室に行くように。」 「私達を疑ってるんですか!?」 何を疑おうと言うのか。もしやお前何かしたのか?と、脳内で漫画などでよく見るセリフ炸裂。これ以上は死亡フラグかな 「疑ってるとかじゃなくてだな、事故が起きる前の田中の様子とかを聞きたいそうだ。」 まさか自分が担当したクラスの生徒が死ぬなんて事は夢にも思って無かったのだろう。 「浅田から5人づつ順番に!第一講義室!!終わったら速やかに帰れ!!くれぐれも一人で帰らないように!!」 頭をガリガリと掻きながら教室を出る木村。 田中美貴という人物がどのような人だったかと言うと、一軍の中でも比較的静かで当たり障りのない子という私のイメージ。だって話した事ないんだもん。たぶん水泳部。あれ?水泳部なんかあったっけ、2000mのなんとかでなんとかって言ってたの聞いてたし、たぶん水泳部。 警察の方とのお話しと言うのは案外短いようで第一講義室から戻ってきた子達は帰宅準備を始めていた。 ちくしょう、私もはやく帰りたい。 あり?もう私も講義室行った方がいいのかな ?
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