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何だ。
何なんだ。
嫌がらせなのか、ドッキリなのか。
夢なのか、現実なのか。
しかし、俺の右手にある紙が、これが現実であることを主張していた。
風見大樹殿、貴殿が我が校に転校する事を、特別に許可する。
天の川学園より。
天の川学園。それは、学力も素行も一切関係なく、ルックスで生徒を選ぶ、ライトノベルにありそうな、正真正銘のキテレツ高校。都市伝説で聞いたことはあった。
まさか、存在しないだろうと思っていた。
しかし、現に今俺が通っている通学路であろう道には、確かにイケメンと美人しか歩いていない。しかも皆同じ制服だ。まるで、ドラマの1場面のようである。
ならば、俺もイケメンだと思うだろう?
残念ながら、答えはノーだ。謙遜しているわけではない。本当に不細工なんだ。しかもライトノベルとアニメをこよなく愛すオタクだし。
現に道行く生徒たちがざわめいているもの。失笑、嘲笑、冷笑。多分、他校の生徒のくせに女子目当てでここを歩いていると思われているに違いない。
しょうがないさ。俺だって今自分がここにいることが信じられないんだから。
天の川学園さんよー、これは残酷だよ。むごいよ。なに特別に許可してくれてんだよ。
はっ、待てよ?
忌々しいイケメンたちを除けば、かわいい女子に囲まれたハッピーライフではないか!やったじゃん!最高ですかー?最高でーす!
ゴホン。いやー、これから楽しくなりそうだ。うんうん。
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