第二章 俺の青春が早くも終わる!?

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2時間目、この授業で俺は倒れそうになっていた。それは体育。 舐められては困る。サボってばかりの俺が運動とか全然出来ないと思ったなら今すぐ、ここで、土下座して、全力で、謝れ!! と調子乗ったのが運の尽きであった。 ゲハァ…ゲハァ…グフッ…… まさか、授業の終わりまでの50分間、永遠とグランドの外周をひたすら走らされるなんて考えてもなかった。 そういえば言ってなかったが俺の髪は茶色なんだ。 言っておくが、俺が茶髪な理由は染めたからではない。一般的に見ればやってる事は不良かもしれないが、根は真面目だと思う。 つまり、これは自毛だ。なのに自毛登録は通らないし、黒に染めても1日で茶髪に戻ってしまう。ほぼ怪奇現象だ。 なのになぜ、こいつら先生という輩は人を信じないんだよ。 って事で状況は掴めたと思うが、日頃の恨みだが行いだが知らんが俺だけ罰を受けているという訳だ。 仕方ないと言われればその通りだが、納得はいかない。だって染髪なら他にもいるから。 そんなこんながあって倒れそうになりながら今は教室に戻ろうと歩き出したところ。その途中で自動販売機が視界に入った。 「炎天下で走り続けて喉がカラカラだし…何か…飲もう…」 体操着の右ポケットから小財布を取り出しお金を見たが、10円玉が6枚、1円が8枚しかない。 しかも、汗で滑っとしている…。 1000円くらい崩す事なんてよくある事だ。と油断をしてたのがこれまた、運の尽き。 あるのは5000円札…。 嫌だ。使いたくない。貧乏学生なら分かると思うが、なんか5000円崩すのって結構抵抗がある。 しかし、ここで買わないわけにもいかない。国の上と下がくっ付いたみたいに息もし辛く、カラカラなのだ。 「仕方ない…」 札入れ口に5000円札を差し込む。酷く情けない音を出しながら自販機は札を飲み込んでいく。 さて、何を飲もうか…。 と思ったが、よく見ると、売れ切れランプが7割程占領されており、残りあるのが、炭酸の豆乳などゲテモノばかり。そうも言ってられないから何でも良いや。 そして、お釣りを取り出そ……っな!? 1000円札が3枚しか返ってこない。 そんな事があっていいはずがない。諦めず、自販機を蹴ったり殴ったりするが、何も変わらない。 …この自販機…釣り切れ…だと・・・。 とりあえず、そこに業者がいたから事情を説明することにした。 だが、「そうやってお金を盗む気なんだろっ!?お前みたいな奴が国を犯していくんだ。分かったら二度と近寄るんじゃねぇ。」と怪しまれ、怒鳴られ、軽くあしらわれたのだ。 どいつもこいつも・・・茶髪だからってっ!人を外見だけで決めるんじゃねぇ!!
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