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………え?俺ん家?
「私にペットボトルを当てたのだから当然なのだ。」
「…嫌だって言ったら?」
「あ~痛かったな~…病院行こっかなー…いや救急車を…おばさんにも連絡しとこーかな…」
「いやっほおおおぉ!!!超嬉しーぜぇ!まじ最高!大歓迎だよ!ぜひ来てよ!むしろ来ないと困るくらいだよ!!」
「あれ?さっき嫌だって言ってなかった?フフフ」
「誤解だよー!!!玲那が来ないのは嫌だっていう意味だよ!!」
笑いながら泣くってこういう時にするんだね。なんでだろう涙が止まらない。
7限が終わり下校時間になった。
「はぁ~…なんでこんなについてないんだろう…。」
下駄箱から靴を取り出す。外からザーッと幾つもの音が地面から音がする。外は暗く、大雨だった。
こんな状況で帰るのは気が遠くなるもんだ。
「あ、傘忘れた…。」
傘を教室まで取りに行った。教室は電気が消されて暗くまともに何も見えない。
傘を取り、教室から出た時、2つ隣の教室の電気がついてた。B組の教室だ。
「ったく…」
B組に一人ポツンと立っていた。
教室で"夢叶"が黒板を眺めていた。見た事のない真剣な眼差しだったのだ。そんな姿はまだ一度も見た事はなかった。
「よお!どうしたんだ?」
「ん?ああ…あんたか…。ちょっとね…。」
黒板には1~36が書かれており、番号の横に名前の入った磁石が貼られていた。
「ん?なんだこれ?」
「リレーの順番よ…。ほら、青空高校伝統の大体育祭があるじゃん?」
もうこの時期からリレーの順番決めてんのかよ…。
「お前もよく頑張るよな…。俺なら番号順のまま決めるのに…。」
「あんたと一緒にしないで。」
ちょっと嫉妬してしまった。
「なるほど…。」
「ん?何よ…。」
「いや?なんでもない。」
「変なの…。」
夢中になれるもの…
それがただ、羨ましかった。どんなちっぽけで誰に馬鹿にされても曲げないそんなやりたい事。
俺はそんな彼女に笑ってみせた。
下駄箱から靴を取り出す。
「傘持ってるか?」
夢叶はえ?と外を見る。雨が降っていた事に気がつかなかったのだろう。
「どうしよう…。ずぶ濡れで帰りたくない…。」
思った通りだ。けど俺も傘は一つしかない。それに二人一緒に入る相合傘なんて絶対にやりたくない。
「雨が止むまで学校にいる事にするわ…。」
………しかたない…。
俺は傘を夢叶の方に向ける。
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