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「クソッ!この邪魔者目が…。今回だけは許してやるが、ただしまた怪しいと思われる事をした場合次こそは必ずや停学にしてやる!」
無事に救われた様だ。
俺は山下が廊下から姿が見えなくなるのを確認し担任の方へ体を向ける。
「停学から逃させてくれてありがとうございます。本当に助かりました。」
そう俺が礼をしていると夢叶もありがとうございますと一礼をした。
「気にしないで。感謝するなら玲那に言いなさい。玲那がいなければ今頃平然と授業をやっていただろうしね。まぁそれはそれで面白い気もするが。ふふふ」
「何気に酷い事を言わないでくざさい!人の不幸を面白がるなんて先生がすることじゃないでしょ!」
「うっさいわね。先生先生って暑苦しいわ~。」
これ絶対先生じゃないわ。どっかにいる三十路のおばさんだろ。もう発言が終わってるし。
「今、失礼な事考えたでしょ。顔に出てるわ。」
え?顔に出てた?俺は顔を左右に振った。
「そ、そんなことないですよ。あはははは。」
「さいてーな人間のクズだお前は。」
夢叶まで言われたー。救ったのに。
「さて。私はこいつを連れて授業を再開するつもりだけど、他に用事ある?」
担任は俺の制服の襟を掴んで引っ張ろうとしながら夢叶に言った。
「あのー、もう少し神谷を借りててもいいですか?ちょっと話したいことがあるんで。」
夢叶は俺のネクタイを掴み前に引っ張る。担任は襟を掴み引っ張りながら考える。
で、
…なぜ離さない……
「……く…くる…しゅい……。」
俺の首がネクタイでどんどんきつく閉まられていく。
「……と、とりあえず襟とネクタイ離せぇぇ!」
苦しみながら俺がそう言うと二人とも「ん?ああごめん」と言い、襟とネクタイを離す。…俺はへなへなしながら床に落ちていった。
死ぬかと思ったぜぇ…。
「じゃあ、とりあえず夢叶の用事から済ませな。神谷は補習にさせるし。」
なんか勝手に補習にされました…。
俺 is end…。
「あ!それより先生…。」
「ん?なんだ神谷。」
「…先生の名前何でしたっけ?」
「っな!」
ああ、分かっているとも。そう、分かっているさ。こんなこと聞いたらどうなるかくらい。
「へ~…神谷君は…担任の名前も…覚えれないのか~…」
担任は不気味に微笑みながら俺を見下す。夢叶は完全に呆れている。
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