第一話「俺の幼馴染みはオタクなんだ」

9/9
前へ
/406ページ
次へ
「んー、実は最近寝れないんだ……だから寝不足がたたってさ、見事にダウンしちゃいましたよトホホ」 「寝れないって…不眠症か何かか?医者に診てもらった方がいいんじゃないか?」 「んーん、今必要なのはお医者さんじゃなくて……」 なくて? 「飛竜種の秘珠だよ!」 ……え? 「ちなみに聞くがそれは何の話だ?」 「モンハンだよ?」 「帰るわ、ぐぉっ!?」 俺がサッと立ち上がると腰にタックルかましてきやがった! 「ネトゲにはやめられない魔力があるんだってば~、すぐ寝るからもうちょっとだけ一緒に居てよ~」 分かったからベルトを引っ張るな! 「ねぇ、私達同じクラスだった?」 ようやくベルトから手を離し、寝る体制に入った萌が聞いてきた。 「何の因果かな、静音も同じだよ」 ふ~んと言うと、萌は布団にくるまった。 「まぁ……アレだ、見舞いに来なくても静音も心配してたしよ」 「……」 「早く良くなってやれよ」 「ん………」 「俺もさ、なんか調子狂うっていうか……」 「……どした?」 急に静かになったな。 「…………スー……」 寝てやがる。 まったく、熱があるのに騒ぎすぎだっつーの。 「さっさと治せよな」
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加