第一話「俺の幼馴染みはオタクなんだ」

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デリケート???本気で言ってるのか? お前も3年間いっしょにあの悪夢を味わったろ? 「うっ!………と、とにかく!!アンタ幼馴染みで萌ちんの面倒係なんだからお見舞いぐらい行ってやりなさい!いいわね!?」 またそれかよ……ってか、面倒係は中学の話……… 「いいから!アタシが行くより効果あるんだからアンタが行きなさい、じゃーね!」 ………なんだアレ、なんだ最後のうしししって……効果って“こうかはばつぐんだ”か? あの似非お嬢様め……仕方ない、幼馴染みのよしみでお見舞いにいってやろう。 いやね?家まで行くのは全然苦労しないんだ、なんたって…… 「あら蓮くん、お帰りなさい、もう入学式終わったの?」 「ただいまです、ついさっき終わりました」 そう、アイツの家は何を隠そう俺の家の隣なのだ、というより生まれた時から隣だったが正しい。 俺とアイツは生まれた病院が一緒で寝ていたベッドが隣だったからだ。 まぁそんなこんなで俺はこの15…いや、16年間ずっとあの世話の焼ける幼馴染みの面倒を見てきた。 普通の幼馴染みと言ったら中学に入ると大体疎遠になるものだが、そう考えると高校まで一緒の俺達はやはり仲が良いのだろう。 ちなみにさっき会話していたのは三つ隣に住んでる山下さんだ、俺と萌がガキの頃から良くしてくれてる。
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