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プロローグ的なもの
あぁ………思えばアイツは生まれた時からオタクだったよ………
そして無茶苦茶な奴だった。
小さい頃にヘビを捕まえてきたと思ったら、それをポ○モンと称じて投げ付けてきたんだ。
「行けっ!ア○ボ、“まきつく”攻撃!」
「やめてよ萌ちゃん!ヘビだよ危ないよ~!!」
「私は萌じゃないわ、ムサシよ!そしてあなたはジャリボーイ!!今日こそピ○チューはいただくわよ!」
………ひどい話だろ?蜂を巣ごと持って来た時はもうダメだと思ったぜ。
他にもこんな話がある、あれは小学生高学年の時だ。
「ねぇ、蓮ちゃんは錬金術師なんでしょ?」
「え?」
「だって名前があのアニメの略称になってるじゃない、何か錬成してみせてよ!お母さんとか?」
「えぇっ!?無理だよ!第一僕のお母さん死んでないし!!」
「みんなぁーっ!蓮ちゃんがお母さんを錬成するって!」
………マジでありえないだろ?
あの後隣のクラスの奴等も集まってきてさ、当時ランドセルに付けてた犬のストラップを自分で書いたオリジナルの錬成陣の上に「犬のお母さん」って言って置いた時はもう地獄絵図だったよ。
やべっ、この2つの話だけだと俺がいじめられてるみたいじゃないか!
言っておくがいじめられたわけではない、何故ならアイツに悪意はないからだ。
ヘビに追いかけ回されていた俺を「蓮ちゃんをいじめるな」と言って追い払ったのもアイツだし(けしかけたのもアイツだが)
俺の精一杯の錬金術もアイツだけはすごいと言って笑顔で拍手をしてくれた。
まぁ全部アイツが悪いんだけどな!
悪意のない悪行が1番厄介とはこの事だ。
まぁそんな滅茶苦茶な俺の幼馴染みと共に駆け抜けていく俺達の物語、暇なら見ていってくれよ!
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