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―教室―
チャイムが鳴り、授業が終わった
あのあと、戻ってきたら、友達である武田勇稀[たけだゆうき]が
「成井さんはなんで急に倒れたんだ?」
と聞いてきたので
「知らない、俺は何もしていないし悪いことを言ったわけでもない、ただ、チョ…いや、なんでもない」
ふと、あのチョコのことと告白のことを言おうと思ったが、やめておいた
からかわれそうだし…
俺ではなく成井さんが
こいつは友好範囲が広く女子にも友達がいる、そこから成井さんの友達に伝わって…
言わなくてよかった
とか思ってると
「ん、どうした、チョ、って、まさかっ、昨日成井さんからチョコをもらったのか!?」
ギクッ
「そ、そんなわけないだろ…」
しまった、おもいっきり顔にでちまった
「…まじなのか、はぁ、おまえにもついに春が来たのか」
なんとかごまかさなければ
「昨日もらったチョコは話してた通り家族からだよ」
「それならいつも通りだし今言うことじゃないだろ?」
こいつは無駄に頭が回るし勘もするどい
いっそ正直に言ってしまおうか・・・いや
「そうだな、例えば勇稀のことを好きな女子にお前が近づくと気絶するか?」
「俺のこと好きな女子なんてそもそも存在しねえよ、けどそうだなドキドキして顔も見れないってんならわかるけど顔をしっかり見た上で気絶してたな よほど嫌われてんのか?」
・・・確かに、もしかして俺、からかわれただけか?
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