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…の翌日に
ため息がでた
そう今日は翌日なのだ
なおさらバレンタインチョコな訳がない
ネットで買い物などしていないし贈り物にしては箱がかわいらしいし『藤井夏樹様へ』という文字も手書きで女子が書いたようにマル文字になっているがきっと誰か男友達のイタズラだろう
「・・・無理があるか」
ひとまず、部屋に戻って中身を見てみよう
━━数分後、夏樹の自室
箱を開けてみた、そこには小さく折り畳まれた紙とチョコレートがあった
「うそだーー!!」
しまった、下に母さんがいるんだった
「…これ、いつからあったんだろう?」
しばらく考えて…
「まあ、いいや、朝飯食べよう…」
制服に着替えてリビングにむかった
紙の中身を見なかったのはきっと、それだけ混乱していたんだろう
━━一階廊下
「おや、夏樹さん、なんか叫んでたようですが、何かあったんですか?」
この和服姿の長い黒髪を団子にしているお方はうちの母さんだ
そういや、どういおうかな、あれのこと
「あー、郵便受け見てみたら俺宛てのチョコが入っててさ
友達のイタズラだとは思うんだけどさ」
俺宛て、らへんから母さんの顔が青白くなっていった
うちの母さんは俺に恋愛関係ができることをよく思ってない
「夏輝さんにチョコレート? なぎなたのさびに…いえ、弓矢の的にしようかしら」
とても怖いことをつぶやいてる、最後のイタズラは聞こえていなさそうだ
ここは…
「とうさーん母さんを止めてー!」
ぬうっと現れたとてつもなく巨体で厳めしい感じのこの男はうちの父親
「春美、どうした?」
と父さんの登場だ
暴走を始めた母さんを止めれるのは父さんしかいないのだ
あと妹がいるんだが、それは後だな
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