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息を整えながら父親がメール画面を開く。
そこには今日の昼前、母親からメールが1通届いていたことを証明する画面が映し出されていた。
11:03
FROM:八重子さん
TITTLE:無題
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本文: 匡(たすく)を迎えに行ってくる。
「仕事があって携帯電話の確認を遅れてしまったが、今まで用があれば電話をしてくるのになんでメールなんて…しかも『匡』を『迎えに行く』なんて…」
「“見つかった”の?」
「そんな報告聞いていない…。いったいどこに…」
ますます混乱してきた。
無意識に両手が髪にのびる。
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