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私の父巖男は、愛媛県の瀬戸内海にある
大島という島に昭和7年の10月30日に、7人兄弟の長男として生まれた。
小さな頃は不思議な力を持っていて、人が死ぬのがわかり「あのおばあさん、黒い影が見えるので近いうちになくなるよ」というと必ずなくなっていたようだ。
小学生の頃はガキ大将で、習字の時間になると後ろの席の生徒の顔に墨で落書きをして、先生に水の入ったバケツを持たされたりしていた。
父は小学生の低学年の頃にあやまって井戸に落ちて、頭を少しヒビがいくほど割りなんとか無事に生還したのだった。
小学生の中学年から中学生までは第二次世界大戦のまっただかで配給もあまりなくいつもお腹を空かせていた。
家は兄弟7人もいて毎日の食事は、サツマイモの少し入ったひえや粟や麦をまぜたお粥だった。
ひい祖父さんの時代商店を経営して島一番の裕福なほどたったが、スパーが火事になり、買い物もつけで商売してたので、帳簿もなくなり、つけで買っていた人達は、支払いをしなくてすみ島一番の金持ちから島一番の貧乏になったのである。
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