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大阪に出てきた父は親戚が経営する板金工場で働き、半年でそこも辞め、駅のナカセの仕事をすることになったのである。
ナカセの仕事は駅にくる荷物を汽車にのせたり、おろしたりする仕事で体力のいる仕事だった。
ナカセの連中は、ほとんどの人が気が短くよく、いさかいがたえなかった。
父は農家の息子だっだったので腕力には自信があったがいつも布団の下にはドスを隠していつ襲われてもかまわないようにしていた。
ナカセの仕事を足を怪我して辞めなくなり父は行く宛もなく、お金もなくなり、生きる気力を無くした父は橋から飛び降り自殺をしようとしたが、落ちてた新聞紙を何気なく見ていると、飲料水工場の求人募集を見つけ、死ぬのをやめ面接に落ちたら死のうと思ったのだった。
次の日面接をして、すぐ採用となり、社員寮もありその日から住めるようになったのである。
父はがむしゃらに働きあっという間に工場長を任されるようになったのだ。
この会社の社長家族の食事をつくる仕事をしていたのが母で二人は出会い付き合う事になった。
母も苦労をしていて、昭和16年の3月16日に、6人兄弟の長女に生まれた。
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