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「ん・・・ふぁぁぁああ。おはよう、兄貴」
目が覚めると兄貴は既に起きて机に向かっていた。
「・・・おはよう」
声を掛けると、渋々というか嫌々なのか返事をしてくる。
毎朝、ここから始まる。
思春期の男子高校生が雁首揃えて同じ部屋・・・昔っからだから仕方がないが、色々と困る事もある。
アレとかソレとか、はたまたアッチの事とか。
年齢も1つしか違わないから、色々比較もされてきた。
兄貴は、どう思ってきたのか知らないが【俺】は、それほど嫌だと思った事は・・・大してない。と思ってきた。
つい最近迄は。
そう、つい最近迄は・・・。
その原因というのが厄介で兄貴にしてみれば、めでたい事なんだろうけど【俺】には災厄そのものでしかなかった。
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