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「なぁ……っ、も、いいだろ……?」
苦しそうな兄。可哀想な兄。
呼吸が荒く、胸が上下する感覚は、わたしの身体にまで伝わってきた。
けれど、同情は出来ない。同じ人間から生まれたとはいえ、わたしは兄の身体とは違うのだから、苦痛を分かち合えるはずもなかった。ただ、冷たく、冷たく、見下ろすだけ。
「は…っ、キツ……。マジ、頼むよ。こんな………、っ痛!!」
歪む口元と、くぐもった呻き。
反射的に、わたしは笑みを漏らした。
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