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貴方に出会った事で、あなたを愛する事で、私は闇から抜け出しました。
私は貴女を愛しています。
けれど、私は貴女を愛する事に迷っていました。
けれど、貴女には何の否もありません。
あの夜、静かに、涙の様な悲しげな雨が降りだしたあの夜。
二人での何度目かの食事の後、貴女を家に送っていく最中、振り出した雨に濡れぬよう、私が貴女の肩を抱いても、私の古びたマントの中に貴女を引寄せようとした時も、貴女は、私を拒む事なく、私に身を委ねてくれました。
その事が嬉しくて。
その事が幸せで。
そのまま雨の中に立ち、貴女に愛を告げ、私を受け入れてくれるのであったなら、その場で、貴女を抱きしめたかった。
けれども、拒まれるのが怖くて、貴女の家の前まで言い出せなかった。
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