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マスターから聞かされた紫音の性癖と過去。
自分の犯した罪だという意識と贖罪の意識。
自分の心を凍らせ続けている事実。
切なさに胸がギュッと苦しくて、目の奥が熱くてジンジン痺れていた。
泣きたい気分だけど、それより紫音を抱き締めたい気分だった。
紫音がゲイである事実は、不思議と驚きはなく、妙に納得していた。
一方的に紫音に告白して気まずくなる......いきなりカミングアウトされたら困惑するだろう……なんて心配よりも、もっと別の意味、過去のトラウマとの対峙の方が厳しいんじゃないか?
俺が距離を置かれる事は、ある意味意識されている証拠だと言われても、俺が考えていたよりも、紫音が抱える思いを考えると……身が竦む。
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