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マスターに喫茶店の鍵を預かり、自転車に飛び乗る。
なんて言う?
覚悟はついたけど、考えがまとまっていない。
俺が紫音をオカズにしていた事がバレてるんなら、その事実を、紫音はどう思ってるんだろう。
紫音がどう感じているのか…………知らなくちゃ……
駐輪場に自転車を停め、ポケットの鍵で開けると、カウベルが軽やかな音色を鳴らす。
「叔父さん……?」
カウンターに突っ伏す様にしていた紫音が、マスターと勘違いして振り返った。
「あ……」
そこに立つ俺を見て、声を上げると固まった。
こんな反応されちゃ、何にもなかった振りなんて無理だよ。
「紫音先輩……俺、先輩が好きです」
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