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「俺は、一年以上前からずっと、今も同じ人が好きですよ」
「……?」
訝しむ様な紫音の表情。
確かに……紫音にとっての俺は、フォーチュンで挨拶したのが最初だから……
「去年、紫音先輩が通う大学で、修繕工事していたのを覚えていますか?」
「……?」
なんの話だと言いたげに、紫音の眉間のシワが更に深くなった。
「バイトの休み時間に、弁当食べられる場所を探していた時、温室の側のベンチに座っていた人に……一目惚れしました」
「……!」
普段はまず人が来ないあの場所にいた人物が、誰だと言いたいのか察した様で、紫音の眉間のシワが消え、ポカンと口が開いた表情に変わった。
「俺が一目惚れした、去年からずっと好きな人が誰だか……分かりますよね?」
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