運命と言う名のカフェ

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体育会系らしい呼び方だと思った。 「いいよ。 僕の方は、大輔君――でいいかな?」 彼は頭を掻いて言った。 「えっと、大輔――でいいです」 「分かった。 大輔……ね」 そう言った途端、彼はボッと顔を赤らめた。 「はい……ちょっとテレます」 そう言って、再び頭を掻いた。 そんな姿が可愛いと思ったんだ。 大輔は高校三年生で、十歳上の兄が結婚する事になった。 跡取りとして奥さんを貰うにあたり、実家をリフォームする事になり……母親が、息子を友人宅に居候させた訳だ。
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