第3恋

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お昼を食べ終わったら、イオンで柚夢に似合うネクタイ選び。 「これ何かどう?」 「いやーその色は煌のほうが似合うなぁ!」 「マジで?俺、似合う?」 「うん、似合う!ってかめっちゃカッコいい!」 「……ありがと」 いちいち赤くなる煌をスルーして、他のネクタイを真剣に見る。 「悠!これは俺に似合うんじゃね!?」 「いやぁー……空雅のスーツ姿自体が想像できない。無理、うん無理だわ」 「ひ、ひでぇ!」 「誰がどう聞いても事実だろう。お前は見た目も中身も子供すぎる」 「そういう築茂はどうなんだよ!?お前のスーツ姿だって見たことねぇぜ!」 「空雅、やめときな」 「日向まで!どうしてだよ!」 ……築茂のスーツ姿なんて言ったら。 「うん、鬼畜上司にピッタリすぎて怖い!」 「なんだと?」 「い、いやいや!めちゃくちゃ似合うってこと!たぶん築茂とスーツの相性はめちゃくちゃいいよ!よすぎて怖いってこと!」 「……取ってつけたような言い方だな」 まぁちょっと意味は違うけど、本当に築茂のスーツ姿は凄そう。 「築茂のスーツ姿ってそういえば……」 「あ!煌、大学の入学式の時見なかった?」 「実際には見てないけど、写真ではあったかも」 「どんなんだった!?教えろ!」 「……うん、最初見たとき大学の教授かと思った」 「ぶはっ!だろうねぇ!」 空雅は悔しそうに築茂を睨みつけているけど、明らかな目つきの違いで足元にも及んでいない。 「あ、これがいい!」 直感で柚夢に似合うと思ったのは、淡いライトブルーに太いストライプが斜めに入った、上品なネクタイ。 柚夢はキレイな金髪をしているから、絶対に似合う!! 「それいいんじゃない?絶対に似合いそう」 「やっぱり!じゃ、これ買ってくるね」 まだネクタイごっこをしている奴らとは大違いで一緒に真剣に選んでくれた日向。 私はネクタイと財布を手に、レジに向かった。 .
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