第3恋

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心配かけないように笑って誤魔化すけれど、みんなの顔は真っ青。 「…っ…うぅ」 「我慢して。冷やさないと跡が残っちゃう」 氷をビニール袋に入れたものを、日向は私の足に押し当てた。 あまりの冷たさに全身に電気が走ったように痺れる。 「おい日向、何でこんなことになってんだよ!?」 「大和!私が集中していなくて勝手にやっただけだから。日向を責めるのは違うよ」 「……悠、大丈夫?」 「大丈夫だよ、玲央。みんなも心配かけてごめんね。冷やしていれば大丈夫だから」 「マジでビビった~!!俺、寿命縮まるところだったわ!」 「本当にごめんって。でももう大丈夫!ありがとね」 胸を撫で下ろした空雅にも苦笑したけど、みんなに見られているのが何だかすごく居心地悪かった。 こんなことでみんなは顔を真っ青にしてしまうくらい、私に何かあることを怖がっているのかな。 火傷なんて、大したことないのに。 「足、少し腫れているな。ソファに横になって冷やせ」 「わっ!」 日向から氷を奪い取るようにした築茂はそのまま、私の身体ごと抱き上げた。 リビングのソファに優しく下ろされて、築茂の指が私の足を滑る。 ひんやりとした感触に、鳥肌が立った。 「病院、行く?」 「まさか!大したことないって!」 「あぁ、このくらいなら大丈夫だろ。冷やしておけばすぐに腫れも引く」 煌の言葉に全力否定すれば、築茂も首を振ってくれた。 あぁ……よかった、こんなことでいちいち病院に連れていかれてたら身が持たないよ。 ちらっとまだキッチンにいる日向と目が合うと、パッと逸らされた。 ……うわ、やっぱり何かやらかしたんだ私。 そんな日向を大和は無言で睨みつけているけど、すぐにリビングへと戻ってくる。 もし私が日向のことを考えていたから、なんて知ったら戦争が起こるに違いない。 「で、何を考えていた?」 「へ?」 「お前が集中していないなんて、よっぽどのことを考えてたんだろ。何を考えていてこうなった?」 「……えっと」 やばい、つい今、言った時のことを考えて身震いしていたっていうのに。 一番聞かれたくない築茂に捕まってしまった。 .
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