第4恋

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もちろん刺身だけじゃ足りないから、ゴーヤーチャンプルーとけんちん汁も作る。 人数が多いから、やっぱりこういう時に日向がいてほしい。 「日向、早く帰ってきてくれないかなー」 ぼそっと小さく呟いてから数秒、リビングから玲央の視線を感じて顔を上げると。 「………」 「玲央、どうかした?」 「……ん。何でもない」 すぐに口元に微笑を滲ませて、首を横に振った。 「ただいまー!」 と、煌の通った声が玄関からキッチンまで聞こえて。 「おかえり!待ってたよ、日向!」 「え?ちょっと悠、何で日向だけなの?」 「そりゃもちろん、日向は料理がうまいからだよ。煌の料理は壊滅的だもんね」 「えぇー……まだそれ言う?」 「あははっ!」 最初に納得いかなさそうに顔を出した煌を笑い飛ばした。 「瑠璃ちゃんたち、あと30分くらいで着くって。お昼ご飯、作ってる」 「もちろん手伝うよ、悠」 「日向がいないと無理です!」 「それは嬉しいな」 荷物を置いてすぐに手を洗い始めた日向が来たからには、一安心。 「何か、足りないものある?」 「あ、明日ね。空雅がバーベキューやろうって。だからお肉と花火を買いに行かないと。まぁそれは明日でいっか。一応今日の夜は沖縄そば!」 「空雅らしいなぁ。もう花火の時期ですか」 「バカはなぜ火薬が好きなのか、不思議だな」 後から入ってきた築茂は、ふっと鼻で笑いながらも楽しそうだ。 「煌、コンビニでアイス買ってきてくれる?あと三ツ矢本舗でサーターアンダギーも!」 「分かった。人数分?」 「うん!だから合計、10個ずつ!適当にランダムでいいよ~」 「了解。築茂、手伝え」 「なぜ俺が……」 「いいからいいから」 帰宅して早々、また車へと引きずりこまれた築茂に心の中で拝んだ。 .
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