第4恋

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終いには、ハンディさんまで顔を引きつらせている始末。 ちょっと、この視線たちは何なんですか。 「悠、本当に分からない?」 「全く分からないんですけど」 「4日間も、俺たち以外の男が1つ屋根の下にいるんだよ?」 「それとこれと何の関係が?」 え、ちょっと煌さん。 何そのもうお手上げだ、みたいな表情と仕草は。 「お前、自分の風呂上りや寝起きを知っているか?」 「はい?知ってるも何も、自分のことなんだから当たり前じゃんか」 「そうか。ならその姿を、免疫のない男が転がんで来たりしたらどうなる?」 「いやいやいや、ハンディさんに限ってあり得ないし。まず、私は常に普通なんだけど」 「……救いようのないバカだな」 うわ、築茂にまで見捨てられたとか。 最後の希望の瞳を、器の大きい日向に向けると眉を下げて微笑んだ。 「簡単に言えば、家の中での悠は無防備すぎるから、そんな姿をどんな人でも男には見せたくない。玲央はそう思ったんだよ」 なにそのくだらない理由! パッと玲央を見ると、恥ずかしいような罰が悪いような表情で視線を逸らした。 「そんなことだったなんて……私の怒りは何のためにあったんだろう」 「悠にとってはそんなことでも、俺たちにとっては重要なことなんだよ」 やけに真剣な表情の煌に、思わず言葉が詰まる。 確かに私はほとんどのことがくだらないと思ってしまう癖があるから、言い返せない。 「でもハンディさんだよ?別に全然大丈夫でしょ?」 「神崎様……残念ながら、私も男です。玲央様がとても大切にしている神崎様ですが、本当に魅力的な方だと存じています。だからこそ、玲央様のお気持ちも分かるのです」 いやぁ、私には理解不能です。 「結局は、私が家の中で無防備な格好をしていなければいいってこと?」 「……んー…悠が無防備にしていないって無理だと思う。基準がおかしいもん」 日向が言うと説得力がありすぎて、黙るしかないんだけど。 みんなの基準が厳しすぎるだけじゃない? 「ほらその顔。絶対適当に考えてるでしょ」 「そーんなことないよー」 「めっちゃそんなことあるじゃん」 白い目で私を見る煌に唇を尖らせて見せた。 「とにかく、俺は、嫌なの」 「だから私が注意していればいいだけなんでしょ?大丈夫だって、玲央。私に任せて!」 「……無理。ダメ。やだ」 「うわー玲央が可愛くなーい!」 .
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