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やっぱり同じ音楽をしている人との出会いは大切にしないとね!
「ありがとうございます!!今度、櫂さんが時間のある時にでも連絡していいですか?」
「もちろんです。いつでもして下さい」
「はい!」
何このいい人すぎる対応は!
私はすっかりご機嫌状態で、携帯を大切に握り締めた。
「……悠、そろそろ」
「あ、そうだね。それじゃ櫂さん、また」
「はい。お気をつけて」
小さく私を呼んだ日向に頷いて、櫂さんに軽く会釈をしてその場を離れた。
「いやぁ、やっぱり沖縄は狭いね~」
「それは言えてる。おかげでハラハラしっぱなし」
「その気持ちすっごくよく分かる!!」
「……いや、悠のとはちょっと違うけど」
何だか意味深な発言をしてきた煌は軽くスルーして、私はもう一度周りを見回した。
「あちゃー…やっぱり、私たち目立ってるね」
「男の視線が痛いね」
「いやいや、その日向の王子様オーラと煌の爽やかさに女の子の視線が柔らかくなってるからだって」
「そう思ってもらいたい子には全く効かないんだから、嫌になっちゃうよね、煌」
「あぁ、本当に」
何かこの2人、若干不機嫌気味だな。
「ね!まだ売り場のほう、人がたくさんいるからゲームセンターで暇つぶししてない!?」
「ゲーセン?」
「そう!2人とは来たことないよね。太鼓の仙人とか、ユーフォーキャッチャーとか、やろうよ!」
何とか2人の機嫌を少しでも取り戻すために提案すると、ちょっとだけ顔つきが明るくなった。
「そうだな、行ってみるか!」
「うん!」
ゲームセンターなら、子供たちが多いだろうしプリクラ周辺まで行かなければ知っている人はあまりいないと思うから。
とか言ってただ私が太鼓の仙人っていうゲームで、2人と勝負してみたいだけだからなんだけど。
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