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しかも見られていたことを知らずにいたなんて、いくら適当人間の私にでも羞恥というものはある。
ここは誰も知らない秘密の場所だから、普通にスカートを悲惨な状態にしたり、JKとは思えない体勢で座ってたりしたし。
それを風舞先生に見られてたなんて………。
「先生、もしかして私のパンツ見て興奮してたりしました?」
「はぁ!?お前は何言ってんだよ!」
「えぇー怪しい!だって私、ここではすんごい格好でいるしあんなことやこんなこと、平気でしてますよ?」
「お、お前なぁ……別に俺は何も見ていない。お前が空をぼーっと眺めている姿しか見てないから」
「マジですか?」
「当たり前だアホ」
ちょっと、それって今私、めちゃくちゃ恥ずかしいことを自分で暴露したってことじゃん。
「あはっ、今のは聞かなかったことにしてください!」
「いや無理だな。今度来るときは、どんな格好しているのか楽しみにしておく」
「えぇ~またここに来るんですか?ここは私のプライベートシートなのに~」
「そんなの知るか。そういえば神崎、電話していたみたいだがかなり長かったな」
「……まさか、内容聞いてたりします?」
「そこまで俺も悪じゃないぞ。一度声をかけようとしたときに電話してたから少し待ってたんだが、中々終わらなかったから」
「あぁ、そうだったんですか」
ふぅ……よかった、聞かれてたら頭のいい風舞先生には勘付かれていたかもしれない。
「で、何か用があったんですか?」
「あぁ、そうだったそうだった。神崎を探し回って職員室にまで来る生徒が大勢いるんだよ。早くお前が顔を出さないと、学校が破壊される」
「まっさか!どうしてみんなしてそこまで私を追い掛け回すのか、不思議でたまらない。大人しくお昼を食べなさいって感じ」
「はははっ!確かにそうだな。神崎もいろいろと苦労してるんだな。ま、頑張れよ。人気者さん」
「へいへーい」
「そんじゃ、早く戻れよ。あ、それと」
窓を閉めようとした手が一度止まり、もう一度風舞先生が顔を出して。
「俺は白、好きだぜ」
それだけを言い残して、窓の中に顔を引っ込めた。
白?
好きだぜ、って何が?
「………あっ!!!」
気付いた時にはすでに窓はしっかり閉められていて、私は1人、窓に向かって。
「こんの変態教師ー!!!」
思いっきり、叫んだ。
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